人気ブログランキング | 話題のタグを見る

石の手にも3年。

本気で仕事を辞めよう、と思ったことは、この3年半1度もなかった。
もしかしたらあったかもしれないけれど、忘れてしまった。
いつかそんなときが来るかもしれない、と思ってはいるけれど、
この仕事は完成した形なんてなくて、だからきっと心から満足することなんてなくて、
やりきるってことがきっとないから
そう考えるのはどんなときだろうと漠然と思う。

この職場は特殊なのかもしれない。
だけど、その特殊な職場の中で3年とか4年、
最初は右も左もわからなくても出来ることを探して
その時間をまっとうし、自分のやり方を見つけて行った人もいる。
最初はみんなゼロからのスタートで、わからないのは当たり前のことで、
だからこそ、やれることを探してがむしゃらにやるしかないのではないだろうか。
私だって最初は何にもわからなかったから、
誰よりも早く電話に出ること、誰よりも早くスタジオに行くこと
とにかくそれしか出来なかった。
バスと駅前のポスター貼りだけは、誰にも譲らん、と思って命をかけた。
まぁ、命は大袈裟だけど。
バイトのときと変わらないじゃないか、と焦りもしたが
それでも出来ることをやるしかなかった。

自分の居場所は自分でつくるしかない。
誰でも出来ることから、私しか出来ないことを見つけていく。
誰でも出来ることなら、私でなくて良くて、そんなのつまらないじゃない。

今だって舞台を手伝うときは、やれることを探す。
やれることなんてすごくすごく限られているけれど、
それでもパンチを巻くだけでも、コードを巻くだけでも、ほんのちょびっと、猫の手くらいにはなるから。
私にとっては舞台で何が行われてるかがわかるから。

仕事なんて探せばゴロゴロ転がってて、
教えてくれない、とかそんなの甘えだ、と私は思う。
3年半経った私だから、そう思うだけなのかもしれないけれど。
でも、受け身でいる限りは、何にもわからないと思う。
そういう職場なんだから、良くも悪くも諦めたらいいんだ。
教えてくれないなら自分でやる、と。
こんなに好き放題出来る職場も珍しいじゃない、きっと。


石の上にも3年、というが、とにかくただひたすらそこにいるのも手だと思うんだ。
時間しか解決してくれないこともある、と私は思から。
少なくとも私は、3年ここにいたから見えたことがある。

by punyo_chihi | 2008-10-07 00:27  

<< たぶんヨコ。 ぶつぶつ。 >>