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5月1日

3回目の父の命日。
3年前の今日と違って、なんでもない一日が過ぎる。
健康だった(正確にいうと健康ぢゃないけど)父の記憶はどんどん薄れて行くのに、
最後の入院から、壊れて行く父の姿はうすれることはなくて、
最後の姿は、うすれることはなくて、
最後に過ごした一日は、うすれることはなくて…
去年の今日も、一昨年の今日も、何をしていたか思い出せないのに、
3年前の今日だけは、早朝にかかってきた母の電話から、
母と祖母と夜中まで話していたことまで
はっきり思い出すことが出来る。

「今まで一度もお線香もあげなかったけど、
3年たったからちょっとだけ許して
お墓参りに行ったんだよ」
祖母が言った。
母にとっても、祖母にとっても、たぶん父のことは終わっていなくて、
私にとっても、父のことは変えることの出来ない私の根っこ。
職場の人のほとんどは、私の父のことなんて知らないけれど、
私がこの仕事にこだわる理由は、父にある。意地でも成果をあげたい理由は父にある。

祖母とは逆に、私が実家に帰るたびにかかさないことは、
お線香をあげること。
父にお願いするのは二つだけ。
母が早く楽しく心穏やかに過ごせるように。
祖母と祖父が健康で長生き出来るように。
あとラビも。
ちゃんと助けて見守って欲しいということだけ。
母不孝な娘だから、自分のことはお願いしない。
その代わり、私は私で頑張るから
母と祖母、祖父を守って欲しいということだけ。
たぶんこれは、ずっとずっと変わらない。
お父さん、よろしく頼んだよ。

by punyo_chihi | 2006-05-02 00:14  

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